*健康教室 六甲ハートクラブ 「高血圧:最新の治療を語る」

「高血圧:最新の治療を語る」

神戸市灘区 内科・循環器内科 竹内内科 健康へのヒント 体脂肪の増加にご注意! 生活習慣病としての肥満

●体脂肪の増加にご注意!
あなたは「洋なし型」それとも「りんご型」?

今回は、肥満とは何か?肥満は高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病とどうかかわっているのか?肥満のしくみや予防と治療の最新情報を紹介します。

 

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神戸市灘区 内科、循環器内科の竹内内科 健康へのヒント 肥満とは何か?

●肥満とは何か?


私たちの体は固形成分(たんぱく質、ミネラル、糖質)、水分、脂肪などの成分で成り立ってい ます。これらの体に占める割合は固形成分:約20ー30%、水分:約50ー60%、脂肪:約15ー20%といわれます。この脂肪を測定する手軽な方法として「脂肪計つきヘルスメーター」が普及しています。体脂肪率が標準の男性18%、女性25%をこえて、男性25%、女性30%以上になった状態を肥満と診断します。しかしこの測定はあくまでも簡易法で測定誤差もあるため、一般的には身長と体重から求められる肥満指数(ボデイーマスインデックス:BMI)にもとづいて肥満を判定します。BMIとは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められる指数です。BMIの理想値は統計上、死亡率が最も低かった22です。理想値の20%増し、つまりBMIが26以上あると肥満症と診断します。およそ身長150cmの人で体重58kg、身長160cmの人で体重66kg、身長170cmの人で体重75kg以上は肥満症と診断されます。さあ、あなたもご自身のBMIを計算してみて下さい。

 

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神戸市灘区 内科、循環器内科の竹内内科 健康へのヒント 高血圧治療の現状

●「洋なし型」と「りんご型」肥満、「皮下脂肪型」と「内臓脂肪型」肥満


さて、BMIからご自分が肥満だと嘆いているあなた、今度はちょっと鏡の前に立って全身を映してみて下さい。主に下腹部、お尻、太ももなど下半身にしっかり脂肪のついた「洋なし型肥満」でしょうか。それともビア樽型、ビール腹と呼ばれる「りんご型肥満」でしょうか。同じ肥満でも「りんご型肥満」の人は「洋なし型肥満」の人よりもずっと危険で、成人病の多発が指摘されています。さらに、腹部X線コンンピュター断層撮影(CT)の検査から、皮膚の下に脂肪の多くつく一般的な「皮下脂肪型肥満」とは別に、内臓周囲に多く脂肪のついた「内臓脂肪型肥満」のタイプもあることがわかってきました。内臓に脂肪の多くつくとウエスト周りが太ってくるため外見からすると「りんご型肥満」になります。最近の研究で、内臓脂肪型の肥満症では皮下脂肪型の肥満症に比べ高血圧は3.5倍、糖尿病は3.5倍、高脂血症は2倍多いと報告されています。「りんご型肥満」か「洋なし型肥満」の簡単な判別法として、ウエスト÷ヒップ比を計算して、この比が0.85以上あると「りんご型肥満」とされます。

 

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●肥満の治療はどうする?:正しいダイエットと運動療法


肥満、しかもりんご型(内臓脂肪型)肥満症に気付いたあなた、放っておくと成人病にかかる可能性が高いので、いますぐにでも減量を始めましょう。さて治療はどうしたら良いでしょう?BMI35以上の高度の肥満症、例えば身長160cmの人で体重90kgもある人にはお薬を使います。この薬は脳の視床下部にある摂食中枢に働き食欲を抑制し体重を減らします。中程度の肥満の方には脂肪組織の代謝を活性化する作用を持つ漢方薬を処方しています。しかし、軽度の肥満の方にはまず食事療法と運動療法で治療を開始します。低脂肪、低カロリー、高食物繊維食が食事療法の基本です。肥満治療のためのダイエット法は表1にあげるとうりで、どれもこれも常識のようですが、きちんと守れば、「おもいっきりテレビ」など昼間のテレビ番組でよく取り上げられる「りんご」「唐辛子」「中国茶」「グレープフルーツ」をはじめ、わけのわからぬ珍妙な民間ダイエット法よりずっと効果があります。ぜひお試しください。

次に肥満の運動療法ですが、実は運動にのみ頼る減量はそう簡単ではありません。というのはカロリー計算してみると、例えば300キロカロリーのエネルギーを消費するための運動は、速足歩行1時間、水泳40分や、なわとび40分に相当します。一方、体内の1キログラムの脂肪が持つエネルギー量は約9000キロカロリーにもなりますので、運動だけで脂肪1キログラムを減らすのは至難の技であることがわかります。つまり、運動によるカロリー消費だけで減量することは、まず無理と考えて下さい。しかし幸いなことに、この一日に300キロカロリー程度の運動が、脂肪のたまりやすい代謝状態を改善するといわれています。さらに「皮下脂肪は定期預金、内臓脂肪は普通預金」に例えられるほど、内臓脂肪は皮下脂肪に比べてたまりやすく、しかも減らしやすいことがわかっていて、運動療法に良く反応します。ですからウオーキング、ジョギング、サイクリング、スイミングなどの有酸素運動をすることで、健康体に必要不可欠な筋肉組織を活性化しながら、高血圧、高脂血症、糖尿病などの危険な合併症を引き起こす内臓脂肪を確実に減らすことができます。

ちょっと太り気味のあなたはもちろん、また一見細身で何食わぬ顔をしながら、こっそり下腹に内臓脂肪をためている「隠れ肥満」のあなたも、正しいダイエットを取り入れながら、活力あふれる身体作りを心がけてください。

 

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●食欲調節機構からみた肥満治療のためのダイエット法


  1)脂肪摂取を控えめに
    ・脂肪は熱産生が少なく、蓄積されやすい。
    ・高脂肪食は摂取カロリーが多いが満腹感少ない。
  2)スナック類、パスタ等の糖質は少なく、副食を多く。
  3)良く噛む:咀嚼によりシグナルが満腹中枢に伝わる。
  4)どか食い、むら食い、間食、夜食を避ける。
    ・寝る前3時間以内の食物は脂肪に変換されやすい。
  5)まず野菜から先に食べる
    ・カロリーの少ない野菜が胃に入り、胃壁が進展され食欲が抑制される。
    ・食物繊維は消化しにくく、コレステロールの吸収を阻害する。

 

 

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